この記事はNTRの流れを読者に伝えるため、倶楽部N会員の体験をもとに構成したフィクションです。登場人物・固有名詞・時期は架空のものです。

夫のK太さん(38歳)がNTRという言葉を初めて口にしたのは、二人がソファでお酒を飲んでいた夜のことでした。

「ちょっと変なこと言うんだけど」

その前置きの時点で、Mさん(35歳)はなんとなく察したそうです。「K太がこういう言い方をするときって、普段言えないことを言おうとしているときなんです。だからちゃんと聞こうと思って」。

「NTRって知ってる?Mが他の人と会う場面を、俺が知ってる状態で……」

一瞬、Mさんは何も言えなかった。

「最初は正直、意味がわからなかったです。浮気を許可してほしいってこと?私の気持ちはどうなるの?って。でも話を聞いていくうちに、K太が言っているのはそういうことじゃないんだ、とわかってきた」

結婚7年目。子どもはいない。二人とも働いていて、関係は安定していた。でも「何か新しいことをしたい」という漠然とした気持ちは、K太さんの中でずっとくすぶっていたようです。

打ち明けてからの2ヶ月

その夜の話は、結論が出ないまま終わりました。でもK太さんは諦めませんでした——プレッシャーをかけるのではなく、「今日はここまで」という感じで話し合いを少しずつ続けていきました。

「次に話したのは1週間後くらいだったかな。『前の話、もう少し教えてよ』って私から聞いた。そこからはわりとちゃんと話せるようになりました」とMさん。

2人で一緒にNTR関連の情報を調べた。体験談を読んだ。「こういうカップルが実際にいるんだ」という実感を二人で共有することで、「絵空事ではない」という認識が生まれました。

「徐々に、怖いけど面白そう、という感覚になってきた。K太が私を信頼して話してくれたということも、嬉しかったし」とMさんは言います。

2ヶ月かけて、「一度だけ試してみようか」という結論に至りました。

相手探しで感じた「サービスの差」

実際に相手を探す段階に入ると、最初の試みはあっさり頓挫しました。

最初に使ったのは検索で上位に出てきたマッチングサービスでした。登録してすぐに大量のメッセージが届いた。「最初はすごく反応があって喜んだんですけど、プロフィール写真を画像検索してみたら、別のサイトに全く同じ写真が出てきて」とK太さん。

怪しいサービスは即座に退会して、次は本人確認が必須と明示されているサービスを探し直しました。特定商取引法の記載があるか、SSL暗号化されているか、運営会社の実態があるか——K太さんが一つ一つ確認して、倶楽部Nにたどり着きました。

「本人確認済みというのが一番の安心材料だった。会ってみたら全然違う人だった、というのが一番怖かったので」とMさん。

プロフィールを見て、気が合いそうな方にメッセージを送る。返信が来る。また返す——そのやり取りに1ヶ月かけました。「急がなかったのが良かったと思う。焦ったら絶対判断が狂う」とK太さん。

最終的に声をかけたのはTさん(42歳)でした。プロフィールの雰囲気が誠実に見えた。メッセージのやり取りでもルールへの理解が深かった。ビデオ通話で実際に話してみて、「この人なら大丈夫」という直感がありました。

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決めたルール

実際に会う日程を決める前に、K太さんとMさん、そしてTさんとの間でルールを確認しました。

コンドームは必須。写真・動画の撮影は一切なし。本名・職場・住所は教えない。セーフワードは「ストップ」——これを一人でも言ったら即中断。活動後に二人で必ず話し合う時間を作る。

「ルールを決める段階で、K太とたくさん話せた。何がOKで、何が嫌なのか。それを言語化することで、自分でも整理できた」とMさん。

当日朝の「やっぱりやめたい」

約束の当日、朝起きたらMさんの気持ちが変わっていました。

「夜中に何度も目が覚めて。朝になったら『やっぱり無理』という感覚が強くなっていて。K太に正直に言いました」

K太さんの返答は「じゃあやめよう」でした。

「一瞬で。『そうか、じゃあTさんに連絡しよう』って。責めるわけでもなく、説得しようとするわけでもなく、ただ『わかった』って」

その瞬間、Mさんの気持ちが変わったそうです。「K太が本当に私の気持ちを優先してくれると確認できた。その安心感が、逆に『行けるかも』という気持ちにさせた」。

結果的に、その日の予定は実行されました。

実際の体験

ホテルの近くのカフェで待ち合わせ。最初の1時間近く、4人で普通に話しました。Tさんはとても丁寧な人で、事前に確認したルールをその場でも改めて確認してくれました。「来てみて、Tさんが思っていた通りの誠実な人だとわかって、すごく安心した」とMさん。

感情の話は難しいです。「楽しかった、という感覚ではなく、どこか現実感がなかった。頭の中がフル回転していて、終わったあとも何が起きたのか整理できていなかった」とMさんは言います。

K太さんは「見ている自分がどんな感情になるかが一番怖かった。でも実際には、予想していたような激しい嫉妬ではなかった。どちらかというと穏やかな感覚で、むしろMが安心している様子を見て安心した」と振り返ります。

翌日の話し合い

体験の翌日、近所のカフェで2時間ほど話しました。

Mさん:「頭が整理できていなかったけど、それを正直に言えた。K太がちゃんと聞いてくれた」 K太さん:「良かった点、少しモヤっとした点、次はこうしたい——全部話せた。Mが正直に話してくれたことが一番嬉しかった」

体験後の夫婦の変化について、Mさんはこう言います。「K太が私のことをより丁寧に扱ってくれるようになった気がします。これは気のせいかもしれないけど。あと、前より正直に話せるようになった」。

K太さんは「Mへの愛情が変わった。深まった、という感覚。不思議なんですけど、確かにそう感じています」。

これから試す人へのアドバイス

K太さんとMさんに最後に聞きました。

K太さん:「相手選びに絶対に妥協しないことです。本人確認済みのサービスを使って、時間をかけて信頼できると感じた相手だけに声をかける。焦ったら必ず判断が鈍ります。

あと、パートナーが『やめたい』と言ったら即座に止める覚悟を事前に持っておくこと。それができるなら始めていい、できないなら始めるべきでないと思います」

Mさん:「夫が私の気持ちを最優先にしてくれると確信できたから進めました。急かされていたら、絶対に無理でした。

最初から完璧にやろうとしなくていいと思います。私たちも最初はぐちゃぐちゃだったし、体験後も感情の整理に時間がかかりました。それでも、ちゃんと話し合えたから乗り越えられた」

二人の体験は、NTRが「準備」と「信頼」と「コミュニケーション」に尽きることを示しています。

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